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大学病院の看護師が教える、絶対に守るべきお見舞いルール7ヶ条

知人や親戚が入院すると、病院にお見舞いに行くことがあるかと思います。
お見舞いというのは、元気な人の家に遊びに行くのではなく、あくまでも相手は病気の人です。
見舞う側にそのつもりはなくても、見舞われる患者さん側からしたら“迷惑”と受け取られてしまう行為もあるのです。

 
私自身も大学病院の病棟に勤務していた頃、患者さんから「気持ちは有難いのだが、正直迷惑だった」という愚痴をこぼされることが度々ありました。これらの経験をもとに、お見舞いで迷惑がられる行為と、絶対に守るべきルールについて解説します。

 
1.食べ物は持って行かない
そんなの常識では?と思われる方も多いでしょうが、今でも意外と多いのが食べ物の差し入れです。
食事制限をされている場合もありますし、衛生上の理由から食べ物の持ち込み自体を禁止している病院もあります。
2.生花は持って行かない
見た目は華やかな生花ですが、衛生上の理由から生花の持ち込みを禁止している病院も多いです。
抗がん剤などの治療をしている場合、生花のような淡い匂いでも不快に感じることがあります。また、入院患者さんが使えるスペースは非常に狭いので、置く場所に困ることもあります。

3.大勢(3人以上)で行かない
具合の悪い人もいる病院ですから、大勢でガヤガヤと訪れるのは迷惑となります。見舞い客が座るスペースがなくて、患者さん本人に気を遣わせることもあります。
また、大部屋へのお見舞いはなるべく避けましょう。大部屋に入院している人のお見舞いに行きたい場合は、本人がロビーなどに出られるようになってからにすると良いでしょう。

4.お見舞い金は静かに渡す
お見舞いの際に“お見舞い金”を持って行くこともあるかと思います。しかし、病院には“プロの見舞い金泥棒”が出入りしているケースが珍しくありません。
もしお見舞い金を渡すのであれば、他の人の目に触れないように静かに渡すこと。できれば、その日のうちに患者さんのご家族に持ち帰ってもらうようにしましょう。

5.同室患者さんへの配慮を忘れない
個室ではなく、大部屋や2人部屋などの場合、同室に誰にもお見舞いに来てもらえない患者さんがいたりすると、後々嫌味を言われてしまうことがあります。
嫌な思いをするのは患者さん。お見舞いの際は、同室患者さんにも挨拶するなど、配慮を忘れないようにしましょう。

6.病室のトイレは使わない
病室のトイレは患者さんのパーソナルスペースです。入院中は、検査に出すための尿が置いてあったり、汚染防止のパットやオムツなど、人に見られたくない物を置いていることもあります。
トイレに行きたい場合は、病棟看護師に面会者用のトイレの場所を聞くか、外来フロアのトイレを使いましょう。
7.短時間で切り上げる
最近は入院期間を短縮する傾向にあり、検査や医師からの説明など、入院患者さんは意外と忙しいものです。久しぶりに会った場合は積もる話もあるかも知れませんが、長くても30分程度で切り上げましょう。

お見舞いは、“短時間”を“頻繁に”というのが患者さんにとって親切です。

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